このHPを立ち上げてから色々な方々から色々な御問い合わせを戴いており感謝しております。留学を計画し、無事にUMASSを卒業し、アメリカの現場でのインターンを経験する機会に恵まれ、何とか就職にたどり着けました。

ここまでは自分一人では来れず色々な方々のアドバイスや助けを得て来たこともあり、その還元と、同時にようやく自分なりにきちんとお答えできるのではないかと考え、良く聞かれる御問い合わせに就き、以下にご紹介したいと考えた次第です。

■スポーツマネジメントとMBAの違いは何ですか?

MBAとスポーツマネジメントを比較するよりはスポーツという「産業」に特化した学問がスポーツマネジメントと言った方が解りやすいでしょうか。スポーツに特化した経営学。学校によっても様々で、MBAの中の1コースであったり、MBAとは区別してそれ専用のコースがあったりと。

   

スポーツビジネスには色々と通常とは異なることが多く、それに合わせてカスタマイズされた学問であり、それを専門的に学ぶものであります。

経営について学ぶことは同じなのですが、スポーツと言ったプロパティ(試合、選手、チーム、グッズ、諸権利etc)の取り扱いはマーケティングも、経営手法も、法的にも、組織構成も、財務的にも、そして社会的地位・歴史的背景にも様々な特異性が存在し、他の産業、ビジネスと混在することは出来ないため、それぞれにフォーカスして学ぶ学問と言えます。

   

よく誤解されがちなのは、スポーツマーケティングとの棲み分けです。スポーツマーケティングはあくまでもマーケティングであり、スポーツマネジメントの一部です。スポーツマネジメントとは、上述したとおりマーケティング以外の部分も含んだ、スポーツビジネスを総合的にどう、マネージするのか、というものであります。

MBAのスポーツ版と良く聞きますが、イメージとしてはそうと言えるかもしれませんが、あくまでもスポーツビジネスをどうマネージするかという学問です。MBAと併設したデュアルデグリープログラムを備える学校も増えてきております。

■スポーツビジネスに進む上でスポーツマネジメントの強みは他の学部と比べて何ですか?

上のMBAとの違いに類似しますが、普通の産業とスポーツ産業が異なる部分は多くあります。

例えば、法的な側面で言えば、単にロースクールを出るよりも、スポーツ界の特異性を知っていたほうが明らかに有利です。

例えばドラフト制度。これは世界で一番実力のある選手が世界で一番高い給料をもらえるというわけではないですし、選手が勝手に他のチームに自分を売り込みに行けないです。或いはMLBでは入団後、一軍登録一定期間経過してFA権を取得するまで他のチームに移籍出来ないとか。NFLでは高校卒業後3年待たないとドラフトにかけてもらう権利が得られないとか(これは色々と議論がありますが)、普通の企業ではおかしいですよね。このように法的にも特異性があります。

マーケティングで言えば、理論的には全勝できるチームを作れるのであればファンはいつも喜び、問題ないでしょうが、勿論、スポーツなので調子が悪いシーズンもあり、勝敗に手を加えては八百長になります。自分の商品(勝敗)に手を加えることなく、それでもファンに買い続けてもらわなくてはならないという他の商品とは異なる部分であり、通常のマーケティングとは異なる理解が必要になります。

会社の組織論で言えば、リーグの観点に立てばリーグ全体で魅力あるものにしなくてはならないが、そのリーグに属する各チームは協力する所か、競合他社ですよね。普通の企業体制では各部門同士は協力して企業をよくしようとするのとは異なります。

これらはほんの一部ですが、あらゆる側面においてスポーツだからこそ一般的なビジネスでは通らない話があり、それを専門的に学ぶことは意味があります。ですから、勿論この学位を取ったから偉いとか、他の学問ではスポーツビジネスが出来ないということではありません。

■何故アメリカ留学なのですか?日本にはないのでしょうか? 日本でも近年このプログラムを備えている学校は急激に増えてきております。しかし歴史的にそして現状を見た場合、まだアメリカの方がこの分野が産業として成熟しております。

単純にプロスポーツリーグの数だけを例に取り上げた場合、アメリカには主要なものが11あります。これに対して日本で主要なのは一桁です。またアメリカでは日本にも多くファンんを抱えるカレッジスポーツ。莫大な利益を上げている「産業」です。これを身近に感じられる環境だけでも差がわかります。

勿論日本も急激な勢いで発展してきております。あくまでも自分が思い立ったときには渡米することが最善策だと考えたまでです。

    

日本には日本のビジネス風土がり、歴史があります。アメリカで学んだことをそのまま日本に当てはめることは出来ません。ただし、やはり最先端で、歴史的背景もあり、そして研究対象の多いところに身を置くことが出来るのであればそれに勝ることはないと考えましたし、ここで学んだものを帰国したときには念頭に、日本の方法に当てはめて行くことが出来ればと考えました。

    

勿論サッカーなどの研究はイギリスなどが有名で、アメリカでサッカーの研究は難しいです。ただし、アメリカを選ぶ理由はサッカーにフォーカスをする前段階、広義で「スポーツビジネス」を幅広く、根幹部分、基本部分、手法から学べるということでしょうか。スポーツビジネスはアメリカ発祥ですし、逆に、欧州ほどサッカー文化が発達していないアメリカだからこそ、これらの経営手法をどのように用いて事業として発展させるのだろうか?と言うことは経営的な側面からは大事だと考えました。

■スポーツマネジメントの学位がないとスポーツ界に就職できないでしょうか?

そのようなことは全くありません。スポーツマネジメントに限らず他の分野の知識やスキルは、業務を遂行する上で役に立つはずですが、トレーナー、コーチ、弁護士や会計士のような資格と異なり、現在のスポーツ業界では、学位(資格)取得だけでは、就職やキャリアアップを必ずしも直接的に繋がりません。むしろ仕事での実績や結果の方が、余程重要される場合が多いと思います。

このような学位がなくても既にスポーツ界で華々しくご活躍されている方々はゴマンといます。教室で学ぶことはあくまでも理論ですので、現場で身を持って勉強できる機会があるのでれば、そのほうがより実践的で良いかと考えます。

勿論、勉強することが無意味と言っているわけではありません。教室内での研究や、教室外での現場体験など、得ることは多くあります。

但し、繰り返しますが、学位だけ取得すればいい、或いは学位を取得すれば道が勝手に拓かれるという考え方は間違っているということだけは、確実に言えます。

■授業風景はどのような感じでしょうか?

教授により随分と異なりますし、学校にもよると思いますが、UMASSで昨年1年を過ごしてみてやはり、「発言、参加、予習」、重視ですね。

日本ですと「授業→復習→テスト」が主な流れですが、アメリカの場合、「予習→授業→テスト」といった感じでしょうか(勿論日米双方共、予習、復習は行いますが重点が置かれているのは日米逆です)。

授業中は発言や意見が求められ、予習と発想がモノを言います。予習に基づいてクラスで議論をし、教授がそれを活発化させ、クラス全体で深めて行くイメージです。議論が白熱してくると自分なんかは厳しい!と感じることも多々ありました。ケーススタディも事例を授業の前に読み、自分なりに調査をし、自分の意見を発想を駆使して纏める。それを授業で持ち寄り、皆自分のソリューションを提示しあい、議論をし、最後に教授が採点をして返してくれるという流れ。

授業に行って「さぁ、教えてくれ」ではなくて、「さぁ、自分はこう考えてきたんだけど、皆と教授はどう思う?」という考え方です。

   

ですから極端なことを言えば、皆、自分はどうその教材を読んで感じたかを発表する場ですので、「お前は間違っている!」などと言われることもありません。極端な例を挙げれば、「自分はこの本を読んでこう思った」と言う人に対して、「それは間違っている」などと言えませんよね、あくまでもその人の意見なので。その人がどう感じたかなので、正しいも間違いもありません。あくまでも自分の考えを表明する。逆に何も授業中に言えない人は(いわない人は)、予習をしてこなかったか、何も考えていないと勘違いされてしまう留学生が苦労をする側面もあります

   

日本と異なるのは、自分の判断力、応用力が試されるという点でしょうか。ですから日本のように体系だてて、丁寧に隅々まで覚えるという面では劣ります。テキストも用語集とかついている教科書ではなく、教授が興味深いと思った本や記事のスクラップブックと、ノンフィクションのビジネス書を併用することが主流でした。解らない単語や、基本的な部分は各自勉強するという感じです。

兎に角、「自分はどう考えるのか」が先にありきで、それに対して教授が「こうは考えなかったかな?」とか、「ではこういう場合は?」と指南する流れですね。勿論クラス大爆笑の珍意見もありましたが、正解のないテキストですので、自分はこう考えると、頭を回転し続けなくてはならない講義でした。教授の考えていなかったような発想や意見が出ることも良くあり、「自分で考える」そして「どうしてそう考えるのかという裏づけ調査」、そしてそれを「皆にきちんと伝える、プレゼン能力」が本当に重視されます。僕は置いて行かれないように予習、調査、発想の転換は絶対に欠かせませんでした(苦笑)。

各コースの詳細

■アメリカにはスポーツマネジメントのプログラムがある学校としてはどういうものがあるのでしょうか?またそれらの特徴とは?

全米でスポーツマネジメントプログラムを備えた学校は200校以上あるのでしょうか。またアメリカ以外でも豪州、英国、カナダなど多々あります(正確にはNASSMのWEBページのリンクをご参照下さい)。そして忘れてはいけないのが、まだアメリカでも新しいこの領域、学生集めのために、いい加減なプログラムもあります。質の格差が激しいことは否めないので学校選びに際しては安くはない投資ですし、良く調べ、準備し、自分の目的に沿った学校選びをされることをお勧めいたします。

学校毎にやはり特徴があります。残念ながら全て網羅している訳ではありませんが、ビジネススクール色が強かったり、アカデミック色が強かったり。新気鋭な学校もあれば、歴史的伝統校もあります。またもっと細かく言えば卒業生の進路によりネットワークがプロスポーツに強かったり、カレッジスポーツに強かったり、その他異なります。もっと言うなればスポーツ毎にも特徴がある場合も地域柄あったりします(アメフトの盛んな地域など)。このように卒業生の進路を調べ御自分の興味を照らし合わせたり、逆に興味のある団体の経営者のbioなどを調べ、どこの出身なのかリサーチする方法も考えられます。

そして、やはり学校を選考する上で絶対に無視出来ないのは @教授陣の質 Aカリキュラム内容 Bクラスの規模 などです。優秀な教授は企業のようにヘッドハンティングされ、学校を変わったり、他のプロ団体に出てしまったりと移籍をしますのでチェックしておきましょう。中にはスポーツマネジメントのきちんとしたバックグランドなしに授業を行う学校もあるので、教授が誰か、そしてどういう専門なのか、と言う点は無視できません。高いお金を払うのですし。クラスの規模とそれに対する教授の数も考慮すべきことです。例えば60人の生徒に対して教授が3人というプログラムと、20人のクラスに教授が15人では教授と生徒の交流に違いがでてきます。勿論 C卒業生の進路もチェックできるようになっているので調べることが出来れば尚いいのではないでしょうか。

   

勿論、最終的にはどこに行かれても自分次第ですが、高いお金と時間を投資するので、学校名や学位取得のみの目的などでは選ばない方がいいのではないかと考えます。

■スポーツマネジメントを学ぶ上でスポーツのバックグランドや経験がないといけないでしょうか?

そのようなことは全くありません。勿論スポーツを好きでないといけないとは思いますが、優秀な選手が名監督になるとは限らないと一緒であまり関係ないと思います。優秀なビジネスパーソンであれば良いのです。

勿論クラスメートには五輪候補とか全米選抜とかいますが、自分なんかは一流とはかけ離れたただのスポーツ好きですので(笑)。運動や力比べをするのではなく、学問の習得、ビジネスマンへの第一歩ですので、全然気にしなくていいと思います。

確かにスポーツビジネス関連の企業や団体に所属していた方が理解が早い部分もありますが、自分は電機メーカー出身でした。アメリカでは専門の変更は多く、学部時代と無関係な領域に改めて進みなおすために大学院に行くと言ったことは普通にあることです。ですのでそのようなことは気にしなくて大丈夫です。

■スポーツマネジメント学科に入学するにあたって必要な勉強はありますか?

上述しました通り、大学院から自分の専門を絞ったり、方向転換をするということが普通なアメリカにおいてスポーツマネジメント学科に集まる人々も様々なバックグランドです。UMASSの僕のクラスでは弁護士、教師、通訳、コーチ、電機メーカー、コンサルタント、ナドナド様々な経歴の持ち主がおり、特にこういった勉強をしておかなくてはならないということはありません。

但し、合格後、科目・教授によっては入学までにこれだけは勉強しておくように、という宿題は入学前にクラス全員に課され、基礎は授業までに習得しておくようにとのことでした。

逆に自分の専門の分野に関しては授業がWaiver(免除)されることはあります。例えば弁護士の人は法律の授業が免除になったり学部時代に組織論の論文を書いた人は組織論が免除になったり、金融関連で勤務していた場合にはファイナンスの授業が免除になったりと、教授が認めさえすればその時間を他の授業に充てることが出来ます。

 

■インターンの仕組み、及び就職への関連性

アメリカには日本のような時期が決まった就職活動イベントがありません。いつでも本人のやる気次第です。ですから日本のように大学の3年生時に一斉に動き出すという決まった時期もフォーマットもありません。本人次第で、大学1年生時からやりたいことが決まっていたり、興味がある分野があればすぐに企業にコンタクトしますし、逆に卒業して何年かやりたいことが見つかるまでじっくり考える、という学生も多々おります。或いは、何がしたいのか探すために、インターンを経験する学生も珍しくありません。就職をする学生の80%はインターンを経験しているとまで言われております。

   

期間も夏期休暇などの長期休暇を利用しておこなったり、地理的に近いところにその団体があれば学期中も通学しながら行うなど、期間も定型はありません。

そう言った中でインターンは自分のしたい仕事探し、興味のある分野を垣間見る場所として位置づけられるでしょう。本採用までの研修でもあるし、逆に本当にその仕事が自分のしたいことなのかを見極める場とも言え、企業と本人双方にお互いの能力などを見る機会としてインターンはアメリカできちんと根付いた制度なのです。また、インターンを実施した企業で働きが良くてもその企業に採用する余裕がなければ他の企業にこの学生はウチで本当に良く働いてくれたので、お宅の企業ではどうでしょうか、と推薦してくれたり、紹介もしてくれ、大事な人脈作りの一環でもあります。また、インターンでは、きちんと仕事を行うのが一般的ですので、立派な実務経験としてレジュメに記載することができ、キャリアとして評価されます。ただし、スポーツ界でのインターンで給料が出ることはほとんどありません。。。

   

ですので、インターンさえすればいいや、という気持ちのもと、レジュメを無闇に送るのはやめたほうがいいです。それこそ、貴重な夏を興味のないことで終わってしまったなどという話は有名なことです。本当にしたいことを探すために経験することを心がけることが良いインターンへの近道です。インターンさえすればいいやというのは就職に際して、良いアピールにもなりませんし、キャリアにもなりませんし、筋が通った話が出来ません。また、無理にインターンをするぐらいなら、それならば空き時間を利用して、興味のある分野で、数日間のボランティアを複数行い、実際に現場を体験したほうが、実は人脈を作る上でも、非常に有意義なことです。「居た・見学した」だけでは駄目で、「どういう成果を残した」かがインターンの評価になります。故に、ビッグネームの団体で「居る」よりは、無名でも実際に「成果を残す」方が重要ですので、ネームバリューに魅かれるのも避けましょう。

企業側にとっても優秀な学生を見極め、集める上で好都合ですし、企業のプロジェクトを大学などと共に研究出来る、そして低賃金の労働力確保などの点からメリットになります。

UMASSの場合は単位取得の一環として13週間、インターンが義務付けられております(卒論でこの単位の代替とすることも可)。インターンが単位になることはどこの学校でも大体同じであり、これはクラスメート達の間でも一大イベントですね。皆あーだこーだOBに連絡をしたりして自力で掴み取っています(ここで上述のネットワークがモノを言います)。履歴書も皆オリジナリティ溢れる作品を制作して持ち込んでいました。

スポーツ界のインターンは無給というのが主です。他の産業では時給で多少、給料が出ることもありますが、スポーツ界は特に人気が高く、応募者数に対してスポーツチームなど、ポスト数が限られており(ヤンキースが二つ存在したりしないですよね?)、皆殺到します。他の普通の仕事を探すより、スポーツ界における無給のインターンを見つけるほうが難しいとまで言われております。逆にこのプロセスを経験しないほうが珍しいです。限られたポストをそれ以上の人数で争うので、この競争は経験したほうが長い目で見たときに自分の糧になると感じております。

インターンでの頑張りが認められ、自分もそこで働きたいと思えば、晴れて採用されますが、スポーツはやはり人気絶大で一つの職種に院生、学部生、はたまた高校生問わず、大勢が殺到します。その中で勝ち残ることは厳しく、皆真剣です。またいくら優秀であっても、上述したようにポスト数に限度があり、空きが中々でないのも日常茶飯事で、優秀だからと言って採用に繋がるものではありません。相当な忍耐力が必要とされます。インターンを複数転々とする優秀な学生も多く見かけます。日本人留学生でインターンを行っている方々の話しも聞きます、但し就職となるとどうしても言語とビザという障壁が立ちはだかります。これを超えてまで採用したいと思われるような人材になりたいものですね(笑)。

   

蛇足になりますが、インターンが無給であることは説明したとおりですが、これを逆手に取る企業もおります。日々の雑用を手伝わせるためだけに、初めから雇用する気なく募集し、はい、さよなら、など。またインターンの機会を得ることが難しいことを利用し、インターン先を探している学生からお金を取り、知り合いの企業にて無給でインターンをさせる斡旋業も最近は聞きます。インターン探しは苦しいですが、こういうものに流されず、気をつけて頑張ってください。

■エージェントや選手のマネジメントをしたいのですが、どうしたらいいでしょうか?

エージェントと一言に言った場合、一般的に広く想像されるのは選手の交渉などを行い多額の契約金を纏め上げるという新聞を派手に賑わすイメージではないかと思いますし、自分もそうでした。「ザ・エージェント」などの映画は本当に辛い場面は見せておりません。

実は選手を取り巻く仕事というのは多岐に渡ります。上述のような選手に変わって契約交渉を行う人。選手が新しい環境に早く馴染み、プレーに専念できる環境を整える仕事。選手のイメージやブランドを管理する仕事、選手のスポンサーを見つけてくる営業の仕事、選手のお金の管理などを行う仕事、これ以上にも様々な側面があると思います。ようは選手がプレーに専念できるようにサポートする仕事なのです。選手の代わりに必要な手続きや交渉を行う専門家のことを代理人というのです。

それぞれの仕事に沿って必要とされる知識や専門性も異なります。選手の契約書や法務サポートを扱うのであれば法的な知識が必要ですし、選手のためにスポンサーなどを集める仕事でしたら営業力、企画力、提案力がないといけません。選手のお金管理する仕事でしたら会計能力が必要ですし。選手の洗濯や運転など身の回りの世話をするには本当に気が利かないといけませんし、選手が住む地域に詳しくないといけません。選手の通訳であれば語学力は必須です。

私達の身の回りにも解りやすい代理人はいます。例えば引越しをするときに代理にそれを手伝ってくれる専門家:引越し屋さん。旅行に行くときに手続きなどをしてくれる旅行代理店。私達も旅行のチケットを手配して欲しいのに、会計士のところには行きませんよね。。。とにかく選手がプレーに専念できるようほかのところを手伝える専門家、選手が手の届かない部分を専門知識で代わりに片付けてあげる人のことを代理人といいます。

上述のように細かく、自分がしたい部分や出来る部分を考えてみるとどのような分野のエージェントになろうかと、今まではとは違った風に見えてくるのではないでしょうか?

様々な複合的な役割を備えているのが選手をマネジメントする事務所というわけですので、一言にエージェントや代理人個人で全てをカバーするのは至難の業です。一人で選手をマネジメントするには全てを兼ね備えていなくてはなりません。

例えば1年1億円の契約という大物選手の代理人をしていても大体5%(500万円)しか代理人(この場合全て自分一人で全てをこなすという仮定。)の元には入りません。計算しますと、月に40万円程度です(経費・税引き前)。これ以外のCMなどは黙っていれば入ってくるものではなく、営業に出なくてはなりません。営業もして契約書も見て、身の回りのお世話もして、メディア対応もして、となると一人で全てまかなうのはタフな仕事です。

代理人になりたい方はまずどのような代理人になりたいのか、自分の特性なども考えた上で少し掘り下げて考えていくと自分の進むべき道が明確になるかもしれません。

■UMASS卒業生の主な進路 プロの4大メジャースポーツ、及びマイナーリーグを含む他のプロスポーツの球団職員から有名大学のアスレチックデパートメント、エージェント事務所に広告代理店、スポーツと関連するありとあらゆる企業や団体に皆散らばっております。勿論御自分で起業される方々もおります。
■UMASSスポーツマネジメントの1クラスあたりの人数は何人くらいですか?(そのうち留学生の割合、出身地、クラスの男女比、平均年齢)

スポーツマネジメントの学生は年によりますが、大体15、6人でしょうか。ここにMBAからデュアルデグリーで履修したいという学生が4人前後で合計20人くらいのクラスです。留学生に関しては他の年度を正確に把握しておりませんが、大体3、4人程度ではないでしょうか?僕のクラスは1年目は僕を含めて5名(韓国、オランダ、イギリス、カナダ)、2年目は僕を含めて2名(カナダ)でした。男女比はほぼ5:5でした。年齢に関してですが、今年は異常に若かったです。平均26、7歳ではないでしょうか?全て年によって変わります。

■UMASS、Amherst校から周辺の主要都市までのアクセス時間 ニューヨークまで南へ車で3時間半〜4時間弱、ボストンまで東へ2時間前後です。
■UMASS、Amherst校への最寄の空港 コネチカット州にあるハートフォード空港が最寄です(キャンパスから南へ車で1時間ほど)。その次に近いのがボストン、ローガン空港になります。

         Copyright © 2002 Takehiko Nakamura.
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