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Sawako NAMIKI:
青山学院大学体育会サッカー部マネージャー、
青山学院大学体育会全般のトレーナー を経て
卒業後、渡米。
現在Colby Sawyer College(NH)に留学中。
アスレチックトレーナーの勉強に励む。
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並木さんから届いた日記です。

この大学に来て、今年で3年目になりました。
今年の3月に、正式にAthletic Trainer学部に入ることができ、
これからの2年は学内のチームでの活動とインターンシップを中心にやることになります。
わたしが、最初に担当する学内のチームはWomen’s Tennisです。



10月30日
最後のpractice。
わたしも、選手に混じって練習に参加した。
ウォーミングアップ、4対4、シングルス、ダブルスのゲーム、
など、全部の練習をいっしょにやらせてもらった。
楽しかった。
少し寂しいけど。
青学サッカー部での、リーグ戦後の引退試合を思い出した。

今年の3月にMen’sTennisのシーズンが終わった時ほどは、ショックじゃない。
あの時は、相手が反則ばかりして、
面と向かって勝負をさせてもらえなかった気がする。
最後の試合が、納得いかない試合だった。
でも昨日の試合は、みんな最後までがんばってたし、
いい試合をしていた。
だから、気持ちがすっきりしているのかもしれない。


10月29日 CCC Tournament

相手はリーグ戦で1度勝っている、Salve Regina University。
2時まで授業でラボがあったので、
テニスコートに行った時には、試合はもう始まっていた。
今日は、応援が多かった。
バレー部と、男子テニスがチームで応援に来てくれた。
ダブルスで、2つ勝っておけば、シングルスが楽になる。

途中、No.1が何に対してか怒り出して、
試合が中断した。
彼女を静めるために、コーチがコートに入って行った。
ATCが呼ばれて、中に入り様子を見た。
テニスの試合中の中断は、怪我の治療の場合に限り、
コーチが15分間を、相手チームに要請できる。
怪我じゃなくても、怪我したふりをして、
この15分間を利用することはよくあるらしい。
この時も、ATCが肩のマッサージやストレッチをするふりをして、
コーチと選手が話す時間を与えていた。

ダブルスは1勝2敗で負けた。
シングルスで4つ勝つのは、
現実問題として厳しい気がした。
No.3が負けたので、
あと一つしか負けられない。
今日で終わりになる可能性が出てきて、少しあせった。
わたし自身の心の準備ができていない感じだった。
No.1の選手に呼ばれて、
肩のストレッチをしに、コートに入った。
今回は「ふり」ではなく、本当に痛そうだった。
ATCに許可をもらって、彼女の肩にバンテージを巻いた。
No.2は勝ったが、No.5が負けた。
少し覚悟を決めた。
そのあと2つ勝って、引き分けに持っていくことができた。
No.1の試合はやはり、圧巻だった。
すごくいい試合だった。
でも、結局最後の試合に勝てずに全体で負けてしまった。

一気に感情が押し寄せるかな?と思っていたが、
案外、冷静でいられた。
最後に、全員でチームピクチャーを撮って解散した。



10月26日

今日はリーグ戦最終戦だった。
これも大事な試合らしい。
ダブルスを最初にやり2勝1敗だった。
シングルスは、2人負けて1人が勝ったところで、
暗くなってしまい、indoor court に移動した。
indoor で行われる3つの試合のうち、2つ勝たないと
全体で「勝ち」にならない。
1時間後、No.3が負けた。
No.2はぎりぎりで勝った。
No.1は、1セット目は負けたが、
2セット目を取り返して、タイブレークに入った。
体育館でやっていたので、
女子バスケや男子バスケ、バレー部が
いっしょに応援してくれた。
3セット目は、7−6までもつれて、
最後、ほんとギリギリで逆転勝ちした。
興奮する試合だった。。。

これで、来週からのトーナメントに出場できる。
まだシーズンは終わってほしくない。

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昨日、サッカー部の後輩から連絡があった。
青学サッカー部が、2部に落ちてしまったそうだ。
さすがに、力が抜けた。
自分が今、アメリカにいることに感謝した。
こういう時だけそう感じるのはずるいけど、
目の前で降格の瞬間を見るのは、
やっぱりつらいと思うから。
4年生には特に、おつかれさま、と言いたい。

10月24日

Gordon College とリーグ戦。
強い相手らしい。
今日は女子サッカー(Away)、男子サッカーもGordon相手に試合があって
11時に体育館で3チームが集まって、
お互いに気合を入れ合った(Pre−match Cheering Up)。
その後、女子サッカーはバスで出かけて、
テニス部と男子サッカーはそれぞれミーティング。
No.1の選手のテンションが低い。
ふだんはうるさすぎるほど明るい選手なだけに心配した。
彼女は良くも悪くも、チームに影響を与える選手だ。
9人の小さなチームだから、
暗い雰囲気はすぐに伝わってしまう。
緊張していたのだろうけれど。。。
いつもより念入りに、肩のストレッチをしてあげた。
わたしが冗談を言ったら、
笑ってくれて、ほっとした。
彼女を相手にしていると、こっちが緊張する(笑)。

試合は、全体で3勝6敗で負けた。
No.1の彼女は、シングルスもダブルスも
あっさりと勝っていた。
周りに緊張感だけ与えて、
自分は何事もなかったかのように勝ってしまう。
いいのか、悪いのか??


10月19日

今日は、試合はない。
9時まで寝て、10時半にホテルを出た。
このまま帰るのかと思っていたが、
またAmherst Collegeに寄って、
シングルスの決勝を見た。
昨日よりもさらに寒くて、チームみんなで
ブランケットにくるまって見ていた。
わたしは寒すぎて、試合はほとんど見ていなかった。

途中、1回トイレ休憩に止まって、
各自でお昼を買った。
3時過ぎには、Colbyに戻って来れた。
明日、あさってとoff。
2連休はうれしい。。。

10月18日New England Women’s Intercollege Tennis Tourna

ment 
        (NEWITT)

選手は8時にそれぞれの会場でチェックインをする。
わたしもついて行って、「この選手は現在大きな怪我はかかえていません。」
という紙にサインする。
とても面倒くさくて不用な規則だと思った。
Amherst Collegeに着いたのは、8時ギリギリで、
この会場の選手が3人いたのでチェックインはあわただしかった。
ここでは、NO.1、2、3のシングルスとNO.1、2のダブルスが行われる。
9時にN0.1とNO.2のシングルスの試合が始まる予定で、
男子テニスチームの2人がウォーミングアップの相手をしてあげていた。

NO.2が3回戦まで勝ち残った。
今までの試合が3つともタイブレークだったので、
彼女は相当の疲労だったと思う。
ランチのあと30分間、マッサージをしてあげた。
なぜか、青学サッカー部の合宿、遠征中に
いろんな選手のマッサージをしたのを思い出す。
疲れを残さずに次の練習に出てもらうために、
ひとつでも試合に勝ってもらうために、
トレーナーとしてできること。
それが意外と少なくて、自分に腹がたつ時もある。
青学の時は上にトレーナーがいたけど、
今、トレーナーはわたししかいない。
できることをやるしかない!!

午後、青学サッカー部の1つ上の先輩、
たけさんがAmherst Collegeまで来てくれた。
その間、ちょうどわたしのチームの試合もなくて、ゆっくり話せた。
お互いの生活についての話しなどもしたが、
気がつくとわたしが、青学サッカー部の話しに
持って行ってしまっていた。
総理大臣杯で全国の2位になった時のことなど…、
わたしにとっても大切な思い出で、その時の話しができたのがとってもうれしかった。
たけさんに会えて、また元気が出た。
サッカー部の時の仲間が同じアメリカにいる、ということに勇気づけられる。

10月17日

今日から遠征に行く。 
午前中の授業に出たあと、部屋で荷造りをした。
2泊3日だが、1週間分くらいの荷物になってしまった。
4時にトレーニングルームのビルから出発した。
Colbyのバンと、ひとりの選手の車に分乗して、
女子選手9人、男子選手2人 (マネージャーの仕事をするらしい)、
コーチ1人、顧問1人とわたしで14人。
こんな大勢で遠征にでかけるのは初めてで、
とってもにぎやかだった。
めずらしく、高速は使わずに下の道を通った。
今日は試合もなく、夕飯を途中で食べてホテルに入るだけ、
と聞いていたので、わたしも気が楽でバンの中では、爆睡した。
相変わらずどこを走っているのか、わたしは分からなかったが
マサチューセッツ州の近くらしい。
ボストンとは違う方向らしい。
ホテルについたのは8時半過ぎで、
コーチ、顧問、男子テニスの選手2人、わたしは
9時から近くのNicholes Collegeでスタッフミーティングに出た。
トレーニングスタッフに対する注意事項としては、
試合中の水分の補給についてや、怪我のケアのタイムアウト
に関することについて話された。
10時にホテルに戻って、11時からチームで全体のミーティングをした。
明日は4会場でやるので、みんながばらばらになる。
わたしは、メイン会場のAmherst Collegeに残ることになった。
明日の朝は6時起き!!



10月11日

来週のLong Weekendのスケジュールのことで迷っていたことがある。
来週は、土、日の他に月曜が休みだ。
普段、土、日だけじゃ満足できないわたしは、
久しぶりにゆっくり遊べるはずだった。
ところがボストンに行く予定を立てているところに、
「木曜からテニス部の遠征!!」の情報が入ってきて、一気に気力なし。。。
わたしにとって、休みの日は大事だ。
日本の大学にいた時も、これほど休みが貴重だと思ったことはなかった、と思うくらいに。
その休みがなくなると聞いて、
すぐにトレセンのATCに話しに行った。
彼は、行っても行かなくてもわたしのオプションだと言った。
過去には、休み中の遠征には行かなかったトレーナーは何人もいる、と。
時間には数えられないし、
わたしも行かなくてもいいかな…と考え出していた。

それを女子サッカー部の友達に話したら
「テニス部の子たちはがっかりするだろうね」、
と言われてしまい、また迷いだした。
確かに、みんなわたしが行くのは当然だと思っている。
遠征で着るチームシャツのサイズは何がいいか、などと聞かれた。
今までこんなにトレーナーとして必要とされたことは
なかったかもしれない。
わたしが、ATCがいないために練習に行かれなかった時、
みんなでトレセンに抗議に来たそうだ。
アメリカ人は、気持ちも言葉もストレートだ。
”We need you.”と何度も言ってくれた。
ここで、チームにつかずに、
ボストンに遊びに行っていいんだろうか??
あとで、後悔しないだろうか?
…もらえるはずの休みがもらえなくて、
ただ働きして、よけい疲れるかもしれないけど。
今は、遠征に行って、ボストンに行けばよかったと後悔するほうが、
まだいいかな。と思う。



10月9日

今週は、まだ1回しか練習に行ってない。
自由な時間が増えたからか、
生活のリズムが取り戻せた気がする。
今日は、午後から試合があって、
普段、テニス部の練習に出られない分も
がんばって働いてきた。
今日1日で、7時間稼げた。
3時から試合で1時にトレセン。
試合が終わったのが7時で、トレセンを出たのが8時近くだった。
他のスポーツと違って、テニスは試合時間が長いから、
一つ試合があると、たとえばサッカーの2倍は時間が稼げる。
いつもはうれしいことじゃないけど、
今週はタイムシートに書き込む時間が
毎日1時間とかで寂しかったから、
久々に7時間と書けた時はうれしかった。


10月6日

今、この大学にはATC(資格を持ったトレーナー)が2人しかいないので、
全部のチームにケアが行き届かない。
先週からバスケ部と野球部のプレシーズンが始まって、
トレセンも、にぎやかになっていく一方だ。
先週はとてもいそがしかった。
そこで明日から、新しいATCが入ってくるまでの間、
ATCがつかない時は、
学生トレーナーは練習に出なくていいことになった。
…というのは、わたしの解釈で、
本当は、ATCが練習に来られない時は、
わたしたち学生トレーナーは
練習には出られない。
…が正しい。
出ても時間に数えられないから、意味がない。
それこそただ働き、になるので。
テニス部担当のATCは、女子サッカーのほうにいくことが多いだろうから、
わたしがテニス部の練習に行くのは週に1,2回かな?
テニス部の選手たちは、残念がってくれたが、
わたしは正直ほっとした。
勉強のほうが最近大変で、どうしようかと思っていた。
でも自分から練習を休むのは気が引けて。
選手たちに、「わたしは練習に出られない」という印象を与えながら、
午後を自由に過ごせるのがうれしい。
ちょっとずるいけど(笑)。


10月4日

テニス部の選手たちとも、冗談を言ったり、いっしょにバカができるようになった。
騒いだり、「ばかみたいなこと」をいっしょにやるのは、とても恥ずかしい…
でも、選手たちといっしょにいると、そういう恥ずかしさを超える何かを感じて、
いつのまにかいっしょに騒いでしまっている。
選手の目線になって、彼女たちの生活や部活動のことを考えていくことは、
すごく大切なことなんだと思う。
選手との距離を置いていたら、わたしのこともなかなか分かってもらえないし、
選手の本音や、気持ちも理解できない。
いろいろなことを知るには、自分から選手の中に飛び込んでいかないと…
トレーナーと選手、という関係はそのあとで確立していければいいと思っていた。
青学でサッカー部のトレーナーをやっていて、
どんなトレーナーを理想にすればいいのかがなかなか分からなくて、
最後の年に自分でやっとみつけた答えだった。
わたしの周りにはいろいろなトレーナーがいたが、その人たちとつきあってみて、
わたしの理想が見えた。
Personalityを大切にできるような、しっかりとした人間関係を築いていけるような
トレーナーを目指したいと思った。

10月1日

アウェーの試合の時は、時間に数えられないことが分かった。
正直、やっていられない気がした。
わたしだって、自分の授業や自由時間を削って
みんなについていってるのに。
「ただ働き」をする余裕は、今の私にはまだない。
何試合かストをして、あんまり仕事をしなかった。
自分なしでも、いつもどおりにいろいろなことが回っているのを見ると、
わたしが今までやってきたことはいったい。。。と思ってしまう。
それでも、わたしがアウェーの試合について行くとみんなは喜んでくれる。
今日も、時間に数えられないなら行かない、
とはやっぱり言えなかった。
「ただ働き」の中にも、何かの価値をみつけていきたいと思う。




         Copyright © 2002 Takehiko Nakamura.
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